起業家と言えば、外交的でエネルギッシュな人が思い浮かびます。
税理士として、色々な起業家とお会いしましたが、確かに外交的な方が多い印象です。
では、内向的な人は起業しても上手くいかないのか、というとそんな事はありません。
- 起業する人は、外向型の人が多い。
- ただし、「外向型・内向型」は起業の成功率には全く関係ない。
と、私は考えています。
- 内向型の弱点は、ある条件を満たせば完全になくなるから
- 内向型には、外向型にない強みがあるから
この記事では、自身も超内向型の税理士が、内向的な人の起業についてお話します。
ちなみに、とある性格診断の私の結果がこちらです。
自分でも、ここまで内向に振り切っているとは思いませんでした
内向型の弱点克服
先に答えを言ってしまうと、内向的な人が弱点を克服する方法は
「好きなこと・得意なこと」で起業する
です。
なぜ、このような結論になるのか、詳しく解説していきます。
内向的な人の弱点とは?
内向的な人は、外交的な人より起業向きでない印象があります。
(実際はそんなことないのですが・・・)
なぜ、そんな印象を持たれてしまうかと言うと、
内向的な人は口下手で、初対面の人と仲良くなるのが苦手な人が多いから。
- 外向的な人なら、積極的に人脈を広げて、自分を売り込んでいける。
- それが難しい内向的な人は、なかなか売上を増やすことができない。
と言われると、確かにそうかもしれない。と内向的な私はドキッとします。
スモールビジネスでは、商品やサービスの質以上に「この人は信頼できる」と思ってもらうことが大切。
自分を積極的に売り込んで、信頼を獲得しやすいという点では、「コミュニケーションが得意な外向型」が有利です。
そして口下手な内向型が、自分を売り込むのが苦手なのは、認めざるをえません。
内向型でも、条件付きで外向型になれる
外向型・内向型は生まれ持った脳の機能によって決まります。
脳の扁桃体という部分で、外向型・内向型が決まる。
- 扁桃体が刺激に鈍感な人が外向型
- 扁桃体が刺激に敏感な人が内向型
脳で決まっちゃうなら、どうしようもないやん。
ただし、ある条件のもとで、内向的な人でも一時的に外向型になれます。
コア・パーソナル・プロジェクトに従事するとき
- コア・パーソナル・プロジェクトとは?
-
その人にとって非常に重要な事柄(重要視している仕事や、高く評価している事物)
つまり内向的な人でも、好きなことや得意なことについて話すときは、生まれ持った気質を超えて、外向的に振舞えるのです。
普段おとなしい人でも、趣味の話になると延々としゃべり続ける人いますよね?
あれがコア・パーソナル・プロジェクトによる、一時的な外向化です。
コア・パーソナル・プロジェクトによる外向化は、一時的なもの。
外向モードは長くは続きませんし、終わるとどっと疲れます。
内向的な人は、コア・パーソナル・プロジェクト(好きなこと・得意なこと)で起業しましょう。
そうすれば、内向型が抱えている弱点の克服ができます。
どうやってコア・パーソナル・プロジェクトを見つけたらいいの?
- 子供のときに、好きだったことを思い出す
- どんな仕事に興味があるか考える
- 何に対して羨ましいと感じるか考える
営業したくないなら
とはいっても、内向的な人が頻繁に外向モードを発動していては、疲れ切ってしまいます。
できることなら、営業などで社交的な場に顔を出すのは避けたいところ。
なので内向的な人は、直接人に会わずに営業ができるWEBマーケティングをしましょう。
インターネットを使った集客方法(SEO、リスティング広告、SNS運用など)を総括してWEBマーケティングといいます。
内向的な人が、心をすり減らさずにできる営業は、WEBマーケティングしかありません。
またWEBマーケティングは、分析と改善が重要なので、内向的な人にとても向いています。
内向型税理士の私も、WEBマーケティングに力を入れています。
参考記事:【個人事業主・小さな会社】がWEBマーケティングをするメリット
内向型の強みが起業に活きる理由
内向型には、外向型にはない強みがあります。
- 自分と向き合う能力が高い
- 孤独に強く、粘り強い
- 適正なリスクを取れる
これらの強みが、起業に活きる理由を詳しく解説します。
自分と向き合う能力が高い
起業の始まりは「自分と向き合うこと」だと思います。
自分と向き合うことで、
- 自分だからこそ、できることは何か?
- 自分は、どんな人の役に立てるのか?
が見えてきます。
この答えがクリアに見えているほど、良いビジネスが生まれるのです。
誰かに答えを聞いても教えてくれませんし、分かるはずもありません。
自分と向き合い、自分の内側から答えを導き出さないといけません。
内向的な人の意識は、常に自己の内面に向いています。
「自分と向き合う」ことを、特別な努力を必要とせず、普段からできています。
つまり内向的な人は、苦労せずに良いビジネスを作りやすいのです。
孤独に強く、粘り強い
「孤独に強く、粘り強い」という強みは、専門性を身に着けるのに役立ちます。
誰かの悩みを解決するには、その悩みに応える専門家でなければなりません。
専門家になるには、一人で勉強、研究、試行錯誤をひたすら繰り返す必要があります。
この過程をすっとばして、誰かの悩みを解決しようとしても、中途半端な商品やサービスになってしまいます。
起業家のイメージは、派手なものがありますが、それは成功した後のイメージ。
成功するためには、必ずこの「孤独で地味な作業」を繰り返さなければなりません。
内向的な人と外向的な人。
どちらが「孤独で地味な作業」に向いてるかは、明らかですよね。
適正にリスクを取れる
リスクを取ればとるほど、稼げるチャンスが広がります。
ただし、リスクを取りすぎると、取り返しのつかない失敗をしてしまうことも。
関連記事:経営者が遭遇するリスクと対策法まとめ【スモールビジネス向け】
内向的な人は、外向的な人に比べて「適正にリスクを取れる」能力があります。
その理由は、外向的な人に比べて内向的な人は、目先の報酬にとらわれずに物事を判断できるから。
<外向的な人>
脳の扁桃体の構造上、どうしても目先の報酬に反応しがち。
報酬が目の前にぶら下がっていると、リスクがあってもアクセルをベタ踏みしてしまう。
<内向的な人>
目の前に報酬があると、まずはブレーキを踏むように脳がプログラムされている。
そして色々な関連事項について考えたうえで、ようやくアクセルを踏む。
つまり、適正にリスクを取れる(リスクマネジメント)という観点からは、内向的な人の方が有利と言えます。
結論:内向的な人でも起業できる
内向的な人は、自分の苦手なことに注目してしまい、「自分では起業は無理かも」と考えがち。
でも、内向型でも一時的に外向型になることはできます。
そのためには、自分の好きなことや得意なことで起業するのがおすすめです。
また、内向的な人には、起業に活きる強みがあります。
- 自分と向き合える
- 孤独に地味な作業を継続できる
- 適正なリスクを取れる
これらは、外向的な人が羨ましがるような強みです。
自分自身も内向型ということもありますが、私はむしろ「内向型の方が起業に有利」と思っているくらいです。
起業してみたい方は、自信を持ってチャレンジしてくださいね。
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