うわぁー消費税高すぎるよ!こんなの払えない!
消費税は税金の中でも高額になりやすいです。
国税庁のデータでは、滞納が多い税金ランキング第1位の消費税。
なんとかして消費税を減らす方法を知りたい!
と思っている方に向けて、消費税を減らす方法について解説します。
といっても消費税は節税をすることがとでも難しいです。
節税といってもできることが以下の2つだけ。
- 簡易課税制度を使うこと(2年前の売上が5000万円以下の事業者限定)
- 経費を使って消費税を払うこと
上記の2つの方法について詳しく解説していきます
簡易課税制度を使う
簡易課税制度とは、「ざっくり簡単に消費税を計算してもいいですよ。」という制度。
この制度を使えば、消費税を安く抑えられる可能性があります。
ただし、この制度を使うことによって逆に消費税が高くなってしまうことも・・・
簡易課税制度で節税できる人
この制度を使うことによって節税になる場合もありますし、逆に増税になってしまうこともあります。
<具体例>
売上 | 1,000万円(消費税100万円) |
経費 | 500万円(消費税50万円) |
人件費 | 200万円(消費税0円) |
業種 | 飲食業 |
簡易課税の割合 (飲食業) | 60% |
上記のケースですと、通常納める消費税は次のように計算します。
<通常の場合>
- 売上の消費税 100万円
- 経費の消費税 50万円
- 払う消費税 ①-②=50万円
そして簡易課税制度を使う場合は、経費の消費税を使う代わりに、売上の消費税×簡易課税の割合を使って計算します。
<簡易課税の場合>
- 売上の消費税 100万円
- 売上の消費税×簡易課税の割合
100万円×60%=60万円 - 払う消費税 ①-②=40万円
具体例の場合、簡易課税制度の方が10万円税金が安くなりました。
この2つの計算方法の違いは、(経費の消費税)を使うか、(売上の消費税×簡易課税の割合)を使うかの差です。
どっちの方が税金が安いかというと、下記のようになります。
- 経費の消費税<売上の消費税×簡易課税の割合 なら簡易課税制度の方が税金が安い
- 経費の消費税>売上の消費税×簡易課税の割合 なら簡易課税制度の方が税金が高い
飲食業を具体例としましたが、簡易課税の割合は業種によってちがいます。
<業種ごとの簡易課税の割合>
業種 | 簡易課税の割合 |
---|---|
卸売業 | 90% |
小売業 | 80% |
製造業 | 70% |
建設業、飲食業 | 60% |
サービス業 | 50% |
不動産業 | 40% |
簡易課税制度を使うための要件
簡易課税制度を受けるための要件は次の2つです。
- 2年前の売上が5000万円以下
- 事前に届出書をだすこと(注)
(注)令和3年から簡易課税制度を使いたいなら、令和2年中に届出書を提出します。
残念ながら、届出書の後出しはできません。
また一度届出を出したら撤回はできず、2年間は簡易課税制度を使い続けないといけません。
未来の業績を予想して、どっちが税金が安くなるか見極めることが必要です
経費を使って消費税を払う
消費税を減らすために消費税を払うって、どういうこと?
先ほどの具体例をもう一度使って解説します
<具体例>
売上 | 1,000万円(消費税100万円) |
経費 | 500万円(消費税50万円) |
人件費 | 200万円(消費税0円) |
払う消費税は下記のとおりです。(簡易課税制度を使わない場合)
- 売上の消費税 100万円
- 経費の消費税 50万円
- 払う消費税 ①-②=50万円
上記の計算式から分かるように、払う消費税を減らすには、売上の消費税を減らすか、経費の消費税を増やすしかありません。
ただ売上の消費税を減らす=売上を減らすことになるため、現実的ではありません。
つまり払う消費税を減らそうと思ったら、経費の消費税を増やすしかないのです。
経費を使えば、払う消費税は減るんだね?
人件費や保険料などの消費税がかからない経費を増やしても消費税は減りません。
消耗品や外注費などの消費税が発生する経費なら消費税は減ります。
また、経費を使うなら絶対に意味のある経費にしましょう。
意味のある経費とは、次のようなものです。
- 見本市や展示会への出店料
- 自社ブランド構築のためのコンサル料
- 新製品開発のための材料費や外注費
- ホームページ作成料
- SEOコンサル料
- 必要な設備投資
これらはすべて、将来売上の獲得に貢献してくれる経費です。
意味のある経費=将来の売上につながる経費ってことだね
個人的には、ホームページ等のIT関連に投資することをおすすめします。
理由は、ITで集客するメリットがとても大きいからです。
関連記事:【個人事業主・小さな会社】がWEBマーケティングをするメリット
まとめ
消費税を減らす方法は2つしかありません。
売上が5000万円以下の方は簡易課税制度を検討してみましょう。
簡易課税以外の方法では、経費を使うしか消費税を減らす方法はありません。
経費を使う場合には将来の売上に繋がる経費を使うようにしましょう。