こんにちは。スフィンクスです。
税理士として約10年活動し、たくさんの起業家を見てきました。
起業が成功した方もいますし、残念ながら倒産してしまった方もいます。
その経験から、「倒産しない会社・個人事業主には、どのような条件があるか」についてお話します。
- 絶対に倒産しない会社の条件
- 倒産の可能性を減らすには、どうすればいいか
絶対に倒産しない会社の条件
- 絶対に倒産しない会社とは?
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「借金」と「固定費」が少ない会社
借金が少ない
借金はどれくらい少なければいいの?
手持ちの現預金で、借金がすべて返せる状態なら、倒産の可能性は限りなく低いです
固定費が少ない
固定費とは、家賃や人件費など、売上がゼロでも発生する経費のことです。
固定費が少なければ少ないほど、潰れる可能性は小さくなります。
「儲かっていること」は条件に入りません。 売上が少なくても、絶対に潰れない会社になれます。
倒産の直接的原因は資金が不足したとき
倒産した会社や個人事業主は、何が原因だったと思いますか?
倒産の直接的な原因は「資金不足」です。
資金が不足することで
- 借金が返済できない
- 従業員の給料が払えない
- 家賃が払えない
このような状態になります。
当然営業の継続が難しくなり、事業をたたむ決意するのです。
なぜ資金不足になってしまうの?
「資金不足」のほとんどの原因が、借金と固定費によるものです
つまり、「借金」と「固定費」が少ないなら、倒産の可能性は低いのです。
例えば、自宅を事務所にして、ひとりでサービス業をしている会社なら
- 自宅が事務所なので、家賃なし
- 借金なし(していたとしても少額)
- 従業員もいないので払う給料なし
上記のような事業をされている方は、倒産の可能性はゼロに近いです。
仮に売上が下がったとしても、生活費さえ稼げていれば全く問題ありません。
借金は倒産の原因になる?
資金繰りが不安だけど、借金しない方がいいの?
手持ちの現預金に不安があるなら、借りた方が良いでしょう
借金は少なければ少ないほど、倒産の可能性は低いです。
ただし、手持ちの現預金が少ないなら話は別。
黒字の会社でも、目先の資金が尽きて倒産してしまう会社もあります。
目先の資金が尽きてしまわないように、まずは借金をしてでも手持ち資金を確保して、支払いに備えることが大切。
目先の資金繰りのために借金をするのは、「問題を先送りにしているだけ」と肝に銘じておきましょう。
借金は返済していなければなりませんので、必ず将来の資金繰りを悪くします。(業績が良くならない限り)
固定費を減らせない業種
業種によっては、固定費を減らせない業種もあります。
例えば、飲食業は
- 店舗の家賃
- 店舗の光熱費
- 従業員の給料
- 従業員の社会保険料
など、多額の固定費が発生します。
これらの固定費は、営業するために必要不可欠。
減らすことが難しいのです。
このように、多額の固定費が発生する業種は、残念ながら倒産しやすい業種といえます。
じゃあ、どうして上場企業は固定費が多いのに倒産しないの?
上場企業は多額の内部留保(過去の蓄え)を持っているので、中小企業よりも潰れにくいのです
コロナ禍において、多くの企業の業績が悪化しています。
上場企業は、内部留保(過去の蓄え)を取り崩して、なんとか凌ぐことができます。
中小企業の倒産が目立つのは、内部留保が少ないから。
中小企業の中でも、固定費が多い中小企業ほど、危機的な状況に陥っています。
借金と固定費が多い場合の対処法
借金と固定費が多かったらどうしたらいいの?
倒産の可能性を低くするには、次の手順で少しずつ事業の状態を良くしていきます
まずは、目先の資金が尽きないように、十分な預貯金を確保します。
ここでの借金は、やむを得ないでしょう。
固定費を減らすのが難しい業種は、とにかく利益を出すしかありません。
ポイントは、節税対策などせず、税金を払ってでも利益を出していくことです。
税金を払ってでも利益を出すのは、借金を減らすため。
節税対策をすれば、借金返済の原資がなくなってしまいます。(節税対策は、資金の流出を伴うため)
とにかく利益を出して、借金を早期に減らしていきましょう。
借金を完済すると、借金返済に充てていた分の資金が余るようになります。
余った資金をどう使うかは、経営者の考え方次第。
もし、規模の拡大より、倒産可能性を減らすことを重視するのであれば、余った資金は不測の事態に備えて蓄えておきます。
倒産しない事業を作る方法
これから事業を始める人、あたらしく事業を起こす人に向けて、倒産しない事業の作り方をお伝えします。
- 倒産しない事業を作るためには?
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筋肉質な経営をする
筋肉質な経営とは、無駄なものを極力排除した経営方針のことです。
- 初期投資は最低限に
- 固定費が少なくなるビジネスモデルに
- 売上は効率よく、最大限を目指す
そんなの、どうすればいいのよ
簡単ではありませんし、答えは一つではないでしょう。
ただ徹底的な差別化戦略が必要なのは間違いないです。
差別化戦略に有効な方法としてWEBマーケティングがあります。良ければこちらもご覧ください。
まとめ:借金と固定費が少ない【会社・個人事業主】は潰れにくい
倒産しない会社の条件は、「借金」と「固定費」が少ないことです。
これらは少ないほど、倒産の可能性が低くなります。
ただし、手持ちの現預金が少ない場合は、目先の資金が尽きないように「借金」を検討してください。
もし、固定費が多い事業をしているなら、
- 目先の資金を確保
- 利益を出す(節税対策は不要)
- 借金の早期返済
- 内部留保を蓄える
の順で、徐々に事業の状態を良くしていきましょう。
新たに事業を始めるなら、筋肉質な経営(初期投資と固定費は少なく。売上は大きく。)を目指せば、倒産の可能性は低くなります。