10年以上税理士業界にいて、たくさんの「個人事業主・会社経営者」とお話させていただきました。
その中で、気が付いたことがあります。
それは
事業をしている人は、考え方によって3つのタイプに分かれる
ということ。
3つの考え方のタイプとは
- 事業の拡大を目的とするタイプ
- 生活の安定を目的とするタイプ
- 社会貢献を目的とするタイプ
今回の記事は
- 個人事業主、会社経営者の考え方別、3つのタイプ
- タイプの違いに対する、税理士目線での意見
についてお話します。
目次
考え方別3つのタイプ
事業の拡大を目的とするタイプ
このタイプは、事業の規模を大きくすることが目的です。
このタイプにとって、最優先事項は「売上」。
多少の赤字は気にせず、どんどん先行投資をしていき、売上を増やしていきます。
理想の姿は、「誰もが一目おく、大きな会社の社長」
生活の安定を目的とするタイプ
このタイプにとっては、規模の大きさは重要ではありません。
それよりも、将来「自分や家族を守っていける十分な資産」が最優先事項です。
理想の姿は「何もしなくても勝手にお金が生まれて、自分と家族が食べていける」
ちなみに、私はこのタイプです。
社会貢献を目的とするタイプ
規模の拡大や、自分の安定などは、あまり興味がありません。
それよりも、「目の前の困っている人を助けること」が最優先事項。
自分の役員報酬は必要最低限にして、余ったお金でさらに社会貢献をしていきます。
とても尊敬できる人格者なので、良い社員や、良い取引先に恵まれます。
理想の姿は「誰かを幸せにすることで、自分自身も幸せになれている。」
税理士目線での意見
税理士は色んな人がいます。
「借金して、会社を大きくすべき!」と言う人や
「無借金経営をすべき!」と言う人もいます。
どっちが正しいの?っていう話ですが、
- 事業の拡大が目的のタイプには「借金をして会社を大きくすべき」が正しい。
- 生活の安定が目的のタイプには「無借金経営をすべき」が正しい。
つまり、何を目的としているかによって、正しいことは変わるということです。
極論ですが、「社会貢献を目的とするタイプ」にとっては、社会貢献ができれば、会社が儲ける必要はないです。
※儲かっていれば、余ったお金でさらに社会貢献できるので、儲けている方が良いですが。
この個人事業主や会社経営者の考え方「何を目的としているか?」を理解していない税理士は、次のようなとんちんかんなアドバイスをしてしまいます。
やってはいけない!
<事業の拡大を目的としているタイプに>
借金を返済して、財務状態を良くした方が良い。とアドバイス
<生活の安定を目的としているタイプに>
銀行借入して、新しい事業に投資した方が良い。とアドバイス
<社会貢献を目的としているタイプに>
節税のために、役員報酬を増やした方が良い。とアドバイス
税理士はサービス業です。
お客様の理想の姿になれるよう、手助けするのが仕事。
私もお客様の考え方を良く学び、適切なアドバイスができるようになりたいと思います。