税理士試験受験生のみなさま、税法科目はどれを選択するか決めましたか?
税法科目の選択を間違えると
- 自分に合ってなくて、合格に何年もかかった
- 試験で勉強したのに、実務で全く使わなかった
ということもありえます。
できるだけ自分に合った科目を選べるように、税法科目選択のための3つの質問を作成しました。
質問は、ぼく自身の経験、友人などから聞いた話をもとに作成しています。
ちなみに、ぼくの受験履歴はこんな感じです。
- 1年目(専念)簿記× 財表〇
- 2年目(専念)簿記× 法人×
- 3年目(専念)簿記〇 法人× 相続×
- 4年目(専念)法人〇 相続〇
- 5年目(社会人)所得×
- 6年目(社会人)所得〇
税法科目選択のための3つの質問
問1
まずは必須科目の選択のための質問です。
つぎのうち、いずれか一つを選んでください。
問2
次に、必須科目以外の科目選択です。
いずれかを選んでください。
ミニ税法についてはボリュームが少なく、運勝負になるので、どれを選んでも同じだと考えています。
しいて言うなら、
- 法人税を選択した人は事業税
- 所得税を選択した人は住民税
を選ぶと学習効率が良くなります。
問3
問2から問3にとんだ方は、次のうち自分が当てはまると思うもの2つを選んでください。
それぞれの科目の印象
法人税
全ての税法科目の中で、出題範囲が最も広く、内容も難解です。
「実務で使うからとっておけ」と言われますが、街の税理士レベルなら、法人税法を受験していなくても全く問題なし。
逆に高度な案件を扱うような、大規模な税理士法人に勤務したいならとるべきでしょう。
ちなみにボリュームがあればあるほど、勉強時間が長い人が有利になります。
実務をやっていることの有利性もそれほどないため、受験専念組がやや有利かと思われます。
所得税
法人税に次いで、ボリュームが多い。
ただし、受験生のレベルは法人税より若干下がる気がします。
また、法人税に比べて、理論が覚えやすい(所得控除など、身近なものが多いため)
早く受かりたいから法人税より所得税、という選択もありでしょう。(所得税の方が早く受かるという保証は全くありませんが・・・)
また、ボリュームが多い「事業所得」は法人税の内容とかぶっているので、法人税を受験したことがある人は大きなアドバンテージを取れます。
相続税
ボリュームは中くらい。
ただし、4科目合格者がごろごろおり、受験生のレベル的には最難関。
また、他の科目と違って実務をやっている人が圧倒的に有利。(とは言っても相続税申告に携わっている人は、多くはありません。)
習っていないことも普通に出題されるので、相続税実務をしていない人は、テキストだけでは受かるのは中々難しいと思います。
実務書なども読み込んで、ライバルに差をつけましょう。
消費税
消費税は法人税、所得税、相続税に比べると出題範囲が狭く、かつ問題のボリュームが多いです。
そのため「大量の処理を、ミスなくできれば受かる」という試験でした。(ぼくが受験生時代の話ですが)
ミスが多い自覚がある人は、避けた方が良い科目かもしれませんね。
ちなみに会計事務所で働いて、まず最初に必要な税法の知識が消費税です。
ぼくは消費税を受験していませんので、最初の数か月は苦労しました。
ただ毎日のように消費税に触れる機会があるので、最低限の知識はすぐ身に付きます。
実務の心配はしないでいいでしょう。
ミニ税法
ミニ税法で良く勘違いされるのは、ボリュームが少ないから受かりやすい。
と思われてることです。
むしろ逆で、ボリュームが少ないということは、誰もが受験合格レベルに達しやすい。⇒運ゲーになる。ということです。(合格率は絶対10%強ですので)
実際ぼくの知り合いで、法人税に1年で受かったのに、事業税に3年かかっても受からなかった人がいます。
勉強時間が全然確保できない人なら、運ゲーにかけるのもありです。
まとめ:自分にあった税法科目を選ぶ
税法科目の選択のための3つの質問と、それぞれの科目の特徴についてお話しました。
みなさまが、自分に合った科目を選択でき、合格に近づけることを祈っています。